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写真−173
ガンジス川の夕焼け
ガンジス川の夕焼け
インドとの国境近くであるが、
乾季のため歩いて川を渡れる
2010_2_23
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あとがき‥‥
今回の旅行は、世界最貧国の旅行ということで、グルメ、快適、癒し的な要素のない冒険旅行・武勇伝のように思われるかも知れない。私自身、よくぞこのような国を旅行先に選んだものだと感心している。

旅行前の先入観に比べて大きく異なっていたのは、人々の活気である。昼も夜も、都会も田舎も、活気に満ち溢れていた。まさに、「国民総活気量世界一の国」である。

「活気ある貧しさ」、「活気なき貧しさ」、さらに「活気なき豊かさ」の違いに考えをめぐらせた。

そして、驚いたのは、人々の好奇心と親近感である。子供たちは遠くから駆け寄り、知っている全ての英語を使って話しかけ、大人たちは我々のバスが出発すると、バスを激しく叩いて送迎してくれる。市場では、買わないことが分っていても「ハロー」「ハロー」の連続である。

ダッカやラジシャヒでは、単独でスラム街も歩いたが、どちらも子供たちが案内してくれ、危険な状況はなかった。子供たちは、金銭をねだったりはしなかった。

街には意外にも、物乞いや押し売りが居なかった(少なかった)。
(インドに比べても遥かに少ない)

ただし、これらは旅行前の先入観に比べてのことであり、もちろん、貧しい悲惨な状況があちこちに見られた。今後、経済成長が進み、豊かになるにしたがい、貧富の差は拡がり、治安が悪くなる面もあるだろう。人口があまりにも多いため、全ての問題は複雑である。

遺跡の観光も面白かった。外国人観光客は全くといっていいほど見られなかったが、バングラデシュ人の観光客が多く、特に女性は着飾っているので、遺跡撮影の良い添景となった。

料理は、カレー料理の連続であったが、私には大変美味しいものだった。ホテルは、場所によっては懐かしい「蚊帳」をベッドに張る必要があるところもあり、水周り設備は途上国共通の不備が数多くあった。

マイクロバスによる走行距離は大変長く、一日の大半はバスの中ではあったが、車窓風景は楽しく、何度も写真ストップをしてもらった。

帰国後、写真整理と旅行記を書きながら、今回の旅行は、従来にも増して刺激的な辺境地旅行であったことが思い起こされました。了  

   2010年3月6日 記
追補:2010年3月14日

このサイトをアップして数日後、昨年12月までの3年間、国際協力機構(JICA)の長期専門家としてバングラデシュに派遣され、道路橋梁の維持管理アドバイザとし て活動していた方より、「単なる旅行記ではなく、人々に焦点を当て、観察されていることに、大変感動‥‥」とのメールを頂いた。

しかし、今回の旅行は、旅行社が企画した一般人対象のツアーであり、その意味では殿様旅行である。殿様旅行では観光的に面白い地点を選んで巡っているので、バングラデシュの多くの庶民の生活や、為政の雰囲気は分らないと思う。

比べて、国際協力機構(JICA)の長期専門家は、現地に滞在して、生活と仕事を行っているので、殿様旅行では見聞できない体験をされている。その方のブログを許可を得て、下記にリンクしました。


  JICAの長期専門家のブログ
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