針塚古墳

長野県は古代の渡来系の遺跡の多いところであ る。長野市の善光寺にしても秘仏になっている本尊は百済系の渡 来仏といわれる。松本から長野、須坂にかけて積石塚と呼ばれる石だけで作られる古墳が多く見 られる。長野県は西部から諏訪湖を通って山梨県方面へ古代東山道が通り、日本海側から塩の道ぞいに古代の街道が通っていた。そのため日本海側から直接渡来 人が入ってくることが出来るところである。高句麗系の渡来人がもたらしたと言われる馬の牧場(牧)も多く存在していた。

積石塚は高 句麗系の古墳の特徴とされる。主に中国東北地区に多く見られるが、韓国でも高句麗の影響の強かった漢江沿いに は多くの積石塚がある。松本浅間温 泉近くの針塚古墳もその影響を受けたものと言われる積石塚である。まわりにも多くの積石塚があったが、圃場整備で破壊されてしまった。針塚も、古墳のすぐ 手前までパワーショベルが来てい たものを、ぎりぎりで止めたという。

発掘の時に発見された主槨は埋戻されているが、その直上に復元されたものを見ることが出来る。なお、この近くはユニークな形をした道祖神などが多く分布し ている。

側面(後ろは里山辺地下工場付近) 道祖神

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