小金剛山付近の遺跡
四方石仏

小金剛山(소금강산:ソクムガンサン)の麓付近には、堀仏寺脱解王陵の他にも多くの遺跡がある。最近も第二の雁鴨池とされる庭園が発見された。

堀仏寺の上には栢栗寺(백율사:ペンニュルサ)がある。ここは新羅が仏教を受け入れるときに犠牲となった異次頓(이차돈:イチャドン)の首が飛んできたという寺で知られる。異次頓は志願をして首を切られたが、胴体からは血の代わりに白いミルク状のものが吹き出し、それが花に変わって落ちてきたという。その様な奇跡が起きたため、人々が仏教を認めるようになったと伝えられる。異次頓の供養碑が境内にあった。ここには新羅を代表する金銅仏の薬師如来像もあった。これらは、現在慶州博物館で見ることができる。

大雄殿のわきには磨崖の三層塔が彫られている。磨崖の塔は韓国でも珍しいが、大雄殿の前に塔を建てるだけの余裕がなかったのだろう。栢栗寺の裏山には薄く彫られた磨崖三体石仏があるが、保存状態はよくない。

栢栗寺近くの公園 には塔身だけのこった四面石仏がある。その近くには龍光洞(용광동:ヨンガンドン)古墳や諫墓(간묘:カンミョ)といわれるものがある。諫墓は真平王(진평왕:チンピョンワン:579〜632)の忠信、金後稷(김후식:キムフシク)の墓と言われる。真平王は狩りが好きだったが、それを諫めるために金後稷が遺言で、王の狩りの道に墓を作るように頼んだという。それを伝え聞いて王は狩りをやめて、政治に専念するようになったと伝えられている。

異次頓供養碑 奇跡をレリーフにしたもの(戦前) 磨崖三層塔 四面石仏 諫墓

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