脱解(탈해:タルヘ)王陵

小金剛 山(소금강산:ソクムガンサン)の麓にある。近くには掘仏寺、栢栗寺など新羅に関係する遺跡が多い。脱解王は60年頃の王とされる。新羅の王系は朴(박:パク)氏、金(김:キム)氏、昔(석:ソク)氏からなる。主に金氏が中心で、昔氏と金氏の間を埋めるように朴氏が王につく。昔氏は新羅最初の頃の数代王を出した家系であるが、その中で昔脱解王(석탈해왕:ソクタルヘワン)が最初の王である。

3氏それぞれ出生神話があり、昔氏はタバナ国の王妃が妊娠「7年」にして大きな卵を産んだので、船に乗せて流したところ新羅の海岸に流れ着いたという。そのときカササギ(鵲)が鳴いていたので、そこから「鳥」を除いて「昔」氏としたという。古墳はかなり後の形式である。古墳の脇には脱解王を祀る崇信殿(숭신전:スンシンジョン)がある。

すぐ近くには朴氏の発祥伝説に関係する瓢岩(표암:ピョアム)がある。パクパウィ(박바위)ともいう。新羅が出来る前に6人の村長がこの地域を治めた。その最初の村長がここに降りてきて、暗い世界を明るくした。明るい岩(밝.바위:パク・バイ)のパク(밝=박)が韓国の固有語で瓢(ひさご)と同じ音なので、瓢岩としたという。

紀元前69年、ここで6人の村長が集まって国造りの話をしていたところ、蘿井(나정:ナジョン)で初代王、朴赫居世(박혁거새:パクヒョッコセ)が生まれたという。ここも瓢岩齋(표암제:ピョアムジェ)という祀堂が建てられている。

瓢岩齋 裏山の記念碑 瓢岩と彫られた岩
 
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