月城(ウォルソン)、石氷庫(ソッピンゴ)
南川から見た様子 城壁
 
月城(월성:ウォルソン)は慶州の南、国立慶州博物館のわきにある。南川の脇の小高い岡である。上から見ると半月の形をしているので、半月城(반월성:パノルソン)ともいう。新羅時代つねにここに宮殿などがあった。百済(漢城、公州、扶余)や高句麗(桓仁集安、平壌)が何度も王宮を移したことと大きく異なっている。

台地のまわりには、石と土で盛り上げた城壁の跡が残っていて、ところどころ出入りするための門の跡が残されている。しかし、中には建物があった痕跡はほとんどない。ただ、あちらこちらに新羅時代の土器の破片が散乱していて、そこに人が生活していたことが分かるだけである。

ただ、一つ石氷庫(석빙고:ソッピンゴ)が残されている。外形は古墳と同じだが、中がアーチ型の石組みで作られ、氷が長く残せるように工夫された物である。石氷庫については、すでに新羅時代に作られたという記録が残っているが、ここのものは李朝時代に修復されたと書かれていて、当時の物かどうかはわかっていない。このような石氷庫はいくつか韓国内に残されていて、慶州から車で2時間程で、第2慶州ともいわれる昌寧(창년:チャンニョン)にも似たものがある
 
石氷庫全景 石氷庫内部 石氷庫の「銘」
 
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