機張倭城
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機張(キジャン)倭城はリゾート地で知られる海雲台の近くの山城である。文禄慶長の役のときに黒田長政が造った城で、下の方は土塁、空堀が築かれ、頂上付近だけ石垣で覆われている。城壁付近にはこのころのものと思われる古瓦が散乱している。
城の前は海(天気がよいときは対馬が見えるという)、両脇が港で川が城の後方に回り込んでいる。背後も谷を挟んで山なので、防御に優れた地形である。倭城は出城(子城)を持っているものがいくつかあり、海の方に作られることが多いのだが、機張倭城は城の後方の内陸側に出城が造られている。川を使っての陸揚げを考えていたためであろう。近くには朝鮮側ののろし台も残されている。
→他の倭城はこちら 釜山本城、釜山子城台1,2 西生浦倭城