プ ロ フィ ー ル


トップページ


私的メモ  平成14年10月20日




最後の大行事(第48回全国溶接技術競技会)





(社)溶接協会が主催する第48回全国溶接技術競技会広島大会が昨日無事終了した。北海道、沖縄など全ての都道府県から112名の選手が集まり日本一を決定する50年の歴史を持つ大会である。開催地が今年は広島であるためその実行委員長の任を与った。

19日の開会式では知事や市の助役他が多数来賓として参列し、まるでオリンピックのように整然と入場行進をした。20日の競技会も広島県の企業から120名ほどの実行委員が世話人となり整然と遂行出来た。マスコミも多く取材に来た。関係者の評価によると、過去のどの大会よりも準備が万全になされ当日も至れり尽くせりの運営だったと喜ばれた。自惚れではないが、これはあながちお世辞ではないと思っている。

なぜこんなにうまく行ったのだろう。2年前から準備委員会、実行委員会を組織して準備して来た。連日夜遅くまで資料作りをした実行委員が沢山居た。土、日曜日に行った諸準備やリハーサルも100名を超える実行委員とその関係者に積極的に参加して貰えた。特別に熱心な企業もあった。

だけどこの溶接協会そのものは会社組織ではなく営利団体でもない。会社のような指揮命令系統もない。ただ「溶接」と言うキーワードで結ばれた異業種の人々のボランティアの集まりである。しかしそこには「広島で34年振りに行われるこの大会を何とか成功させたい」と言う明確な共通目標があった。 

ボランティアの強さはそこにあると思う。会社業務は嫌々ながら行うことも多い。嫌でも仕事をしないと首になる。その結果、仕事をしているように見えても最低限の事しかせず、アイデアも工夫もない事が多々ある。しかし今回の大会の各実行委員は明確な目標を持ち、アイデアを次々に出し工夫した。会社では部長、役員級の人もこまごました業務を互いに分担していた。

競技会が終わった夜、私は各実行委員にお礼のメールを出した。そのメールの最後を「称えられるは本競技会を大成功に導いた実行委員と、この競技会のため腕を磨いた選手諸君である」と結んだ。 

これで私の責任者としての公式な業務は一応終わる事になるだろう。いろんな事をやって来たが最後の大仕事としては満足している。