茸長寺(용장사:ヨンジャンサ)

三陵渓(삼능계:サムヌンゲ)、薬水渓(약수계:ヤクスゲ)をこえさらに南下すると、南山最大の渓谷である茸長渓(용장계:ヨンジャンゲ)に達する。その一番奥にある寺跡で、かなり規模も大きい。

寺跡には、三段の円形の台座の上に載せられた石仏がある。このような蓮台をもつ石仏はここにしかない。肩から下がる紐の形が三陵渓の石仏座像とよく似ている。その脇の岩壁には磨崖仏が一体彫られている。

寺の上、峰の頂には石塔が一基建っている。9世紀頃の作品で下から見ると、あたかも天に尽きだしているかのように見える石塔である。この山全体が仏の国を表しているのであって、石塔自体も頂に置かれているのではなく、地面と一体になるように作られている。このような塔の作り方をしているのは、昌林寺(창림사:チャンニムサ))、羅原里(나원리:ナウォルリ)五層石塔が知られる。

茸長渓から枝分かれして南へ行く谷にも寺跡があり、廃塔を組み合わせて作った石塔がある。その近くの岩には大熊岩、猫岩などと名前がつけられている。

三層台座石仏 磨崖仏(影は石仏) 頂上を見る

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