三陵渓
磨崖観音像
三陵渓(삼능계:サムヌンゲ)は
三陵
(삼능:サムヌン)と呼ばれる3つの古墳がある谷であるためにこのように呼ばれる。南山の中でも大きな谷の一つで、この谷沿いに多くの寺跡がある。山を登り始めてすぐのところに石仏座像が現れるが、その左手の崖にすっとそびえ立つように彫られている仏像が磨崖観音像である。
新羅の後半の作品と考えられているが、自然の石の色を利用して唇がほのかに赤くなっている。新羅の磨崖仏は石が周囲よりも飛び出しているところ、自然の光背のように見えるところに彫られていることが多い。巨石信仰の名残とも言われている。ここに建物を建てた痕跡は残っていない。なお、この手前にも石仏の胴体部分だけが転がっているのが最近発見された。
空にそびえ立つよう
岩全体が信仰の対象
石仏(右下)からみた観音像(左上)
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