薬水渓(약수계:ヤクスゲ)大磨崖仏

薬水渓の破仏から坂に急な坂を上ると目の前に崖がそそり立つ。その壁面一面に彫られた磨崖物である。高さ9メートルあまり。南山の磨崖仏の中で最大である。首は鉄棒で岩に挟み込まれていたようだが、今は落ちてしまい、足下にその一部が置かれている。

衣紋の襞が直線的で、U字型に折り返している点など、単調な感じもうけるが、このような様式は9世紀後半に流行したという。この脇は鎖場となっている。南山頂上も近い。

 
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