碇石


i壱岐には芦辺港周辺で引き上げられた碇石が5本知られる。壱岐神社の近くにある碇石もその一つである。形や中央に綱掛けの溝が掘ってある点など、中世の日本船の絵に描かれている碇と一致するという。

元の侵攻情報によって、弘安の役の前に北条時宗は九州沿岸に防塁を築き、対馬、壱岐に守備兵を配置した。壱岐の守護代は少弐資時であったが、壱岐との輸送手段に大型船舶が使われた。これらのことと関係するものと考えられている。石は中国の花崗岩であるが、当時の博多を中心とする交易の様子を示していると言われる。

なお、そばにはのろし台が復元されている。

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