円通寺(佐賀(サカ))

佐賀(サカ)は厳原と対馬最北端との中間地点にあり、良港であるため東海岸の中心地であった。15世紀半ば、ここに対馬を支配した宗氏が本拠を置いたことがあった。7代貞茂のときに倭寇対策を行い、朝鮮との交易に尽くした。8代貞盛のときに、朝鮮が倭寇の本拠地であるとして対馬を攻撃した応永の外寇(1419)や、朝鮮との貿易のあり方を定めた嘉吉条約(癸亥約定)を結んだりした。その後10代目(1468)のときに本拠地を現在の厳原に移した。

この時期の宗氏の墓所は佐賀の円通寺の境内にある。円通寺には高麗仏と李朝時代の朝鮮鐘がある。典型的な朝鮮鐘とは様式が異なるようだ。

宗氏墓所 鐘(シュロの木で撞く) 鐘の下部に八卦が浮き彫りに
 
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