楽善斎(ナクソンジェ:낙선졔)

楽善斎は昌徳宮の片隅にある。元々は隣の昌慶宮(チャンギョングン:창경궁)の中だったか、いつのころか塀が移動した。今の建物は19世紀中期に建てられたが、王の未亡人などが暮らすところだった。そのため、ここは他の王宮の建物と異なり、丹青(タンチョン=五色の塗り)が塗られておらず、質素さを表している。
 
ここには対馬の宗氏と結婚させられた徳恵翁主(トッケオンジュ:덕혜옹주)、梨本宮家から嫁いだ李方子(イーバンジャ:이방자)たちが晩年を送った。現在見られる建物は李方子が亡くなった後、日本風の作りから原型に戻したものである。
 
楽善斎の後ろには有名な花階(=庭)があるが、未公開である。なお、楽善斎は中から見るよりも、 宗廟(チョンミョ:종묘)から昌慶宮に行く途中の方が全体がよく見える。

1992年の様子(修復前) 宗廟から見る 東屋

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