南山城(남산성:ナムサンソン)

南山城は、南山の北側、蟹目嶺とよばれる峰のまわりに城壁をつくった山城である。戦争などの時に、逃げ込めるように谷や水源を囲みこむようなかたちで造った城で、朝鮮式山城ともいう。高句麗でできたものだが、日本でも対馬の金田城などが知られている。

南山城は全国からの烽火の情報を集めるところで、すぐ下の月城(월서:ウォルソン)とつねに連絡が取れるようになっていた。

戦前の写真では峰を囲むように城壁の様子が映し出され、城壁も一部残っていたようであるが、現在城壁はほとんど崩れてしまっている。中の施設も一部残っているが、3つの倉庫跡、特に中倉の土台が比較的よく残っている。中倉の跡からは米、大豆、麦などの炭化したものが今でも散乱している。これを食べると男の子が授かると言われている。

東倉土台(上の写真は中倉) 炭化米(黒い点のようなもの) 戦前の写真(赤の矢印が城壁)

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