祇林寺

祇林寺(기림사:キリムサ)は7世紀、善徳女王(선덕여왕:ソンドクヨワン)の時に造られたと伝えられる寺である。仏国寺(불국사:プルグクサ)や芬皇寺(분황사:プナンサ)、栢栗寺(백율사:ペンニュルサ)などとならんで新羅から現在まで続く数少ない寺である。慶州には新羅時代の記録に出てくる名前をもつ寺も多いが、後に造られた寺が、新羅時代の寺の名前を名乗っていることが多い。

寺は国を護るための僧兵の根拠地になっていた。また、李朝時代に全国の寺院を整理したとき、この地区の本山となった。このときは仏国寺などは祇林寺の末寺とされていた。

寺の建物は全焼したため、李朝時代以降に再建されているが、境内には新羅時代の木塔の址、新羅末期の石塔が残されている。大寂光殿の三尊仏が宝物に指定されている。宝物館には李朝時代に作られた乾漆菩薩像がある。韓国で乾漆で作られた仏像は珍しい。また、様式も李朝時代の典型的な様式と異なって、インド美術の影響もみられる。

寺の全景(入場券より) 三層石塔(新羅末) 三尊像(李朝時代)

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