大鳥寺
大鳥寺全景

聖興山の下、山の中腹には大鳥寺(대조사:テジョサ)がある。山城から10分ほど下ったところである。

伝承では百済の僧侶の夢に観音があらわれ、それが鳥に変わって飛んでいった。そこを訪ねていったら聖興山だったため寺を建てたという。百済聖王527年のことという。その後高麗原元宗(원종:ウォンジョン)のときに再び建てられたとされる。寺には高麗時代の三層石塔と10m近い高さの弥勒菩薩立像がある。この形式は高麗時代にこの地方に流行した形式で、968年頃建立されたと考えられる。

論山(논산:ノンサン)の灌燭寺(관촉사:クァンチクサ)が有名であるが、大きさ、形式、様式まで一致する。つまり、円筒形の冠、四角い顔、長方形の身体と短い上半身などである。

法堂には仏像を祀らず、窓越しに弥勒像を拝めるようにして、本尊仏の役割をさせている。このような作りの寺は、慶尚南道梁山(양산:ヤンサン)通度寺(통도사:トンドサ)、灌燭寺などが知られている。

弥勒菩薩 竜華覚殿より見た弥勒菩薩 大鳥寺のわき水

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