灌燭寺
韓国最大の菩薩像

灌燭寺(관촉사:カンチョクサ)は高麗時代の10世紀後半に創建された寺である。この寺には968年に建てられた韓国最大の観音立像がある。別名熊津弥(응진미륵:ウンジンミル)である(韓国では仏像が「弥勒」で総称されることが多い)。細長い造りと細長く伸びた頭、四角い角棒のような二段の帽子が特徴である。高麗時代のこの付近の石仏の特徴である。石仏の前の石灯籠も特徴的である。

高さは19m。周囲9.2m、目の間が1.8mもある。伝説では、半夜山(반야산:パニャサン)というところの女性が山菜を積んでいたところ突然子供の泣き声が聞こえてきて、そこへ行ってみると突然岩がそびえ立ったという。朝廷に知らせると、「大きな仏像を作れ」ということだとして造成を命じた。そして100名の石工で、そびえ立った岩で腰を造り、胸と頭は別に作った。

しかし上の部分はなかなか上がらない。ある日子供が小川で「仏様が上がった」い歌いながら遊んでいるのを見たら、下の台の上を砂で覆い、次の石を持ち上げることをしていたので、その通りにしたら胸も頭も乗っかった。それで仏像が建ったという。

このほかにも伝説の多い仏像である。法堂には本尊仏がない。これは法堂から観音像を除き本尊物の代わりにしているからである。同じような構造の寺に、聖興山(성흥산:ソンフンサ)大鳥寺(대조사:テジョサ)がある。

法堂と観音像 法堂から見た観音像 石灯籠

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