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2014年6月22日
歌、歌、歌
20140620
レッスンでは、教則本(メロディアス)の3番を中心に、
曲の歌い方や、テンポの持って行き方を見てもらっている。

「ここは、少し前に」。「ここで転調するから、こういう吹き方」。
「ここは付け足しの部分だから、そのような雰囲気で」
「和音が解決している場所」
「ここはシンコペーション的部分」

基礎的な所も見てもらうが、同時に歌い方の練習である。

そんなとき、突然別の事と結びついた。
イタリアオペラのテンポの持って行き方にそっくり。
もちろん、いかに歌うかを練習しているわけで、この譜面も元は歌。

器楽的な部分も大事であるが、器楽曲であっても、
その歌い方は歌から来ているのだから、
楽器をやる立場からすれば、歌い方をどう楽器で表現するかと言うことになる。

しかし、これによって長く持っていた疑問が解決した。
「オペラ、特にイタリアオペラの歌手の歌い方は、どうして譜面通り
でない部分があるのだろう、自由にテンポなどを動かしていいのだろうか?」
ということに対する答えが、まさにこれだったからだ。

譜面上インテンポの場所で、ここは、こうするとよいと言われた場所が、
イタリアオペラなどでも同じようにテンポを動かす場所だったからだ。

歌い方は、ドイツ、フランス、イタリアそれぞれ違うのだが
(言語が違うことに由来するようだ)
それぞれの国の人びと、自然と自分たちの歌い方を身につけている。
オペラを見に行くことも、なかば歌舞伎を見るような感覚。

言い換えると、ヨーロッパの国の人びとは、
歌(童謡レベルから)から入って(感覚的に持って)、器楽に進むのに対して、
こちらは、歌から入らず、器楽から入ることになる。

それだけに、かえって新鮮な「発見」だった。
Posted by hajimet at 10:21 | Comments (0)

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