レッスンが終了して、いつもの「反省会」でのこと。 楽器の編成の話になった。カラヤン、ベルリンフィルのモーツァルト「レクイエム」の録音をの 話題がきっかけに話題が広がっていった。 レクイエムは1961年にベルリン、イエス・キリスト教会で録音されたものなのだが、 「妙なるラッパの」のトロンボーンソロがすごいのだ。 ドムス先生のソロ(レコード時代はわざわざ「ソロ:ドムス」と書いてあったという)。 音がエコーとなり、3回くらい跳ね返ってくる。歌手の音も響き豊かに取られているのだが、 このように跳ね返ってくることはない。 この編成、上はアルトトロンボーン、下はテナーではないかという。 実はレッスン中にもモーツアルトは話題となっていた。 交響曲のように器楽的なものにはトロンボーンは使われていないが、 オペラや合唱曲にはトロンボーンが入っている。 モーツアルトは器楽としてではなく「歌の要素」としてトロンボーンを使っているというのだ。 そこから、歌に合うように楽器を選ぶ必要があると言うことに繋がったのだとも思う。 3rdが必ずしもB.trbである必要が無い。B.trbそのものが登場したのはずっと後の話。 作曲家がその響きを考えていない。 などという話になった。 そして、テレマンの四重奏について、もともとバイオリン4本のための協奏曲。 それを4番をバストロンボーンで吹くことはバランス上もおかしい。 原曲を聴いてみた。確かにバイオリン4本の響きがきれいに溶け合っている。 4番だけをチェロで弾いたら、響きとしてもおかしくなると思いながら聴いた次第である。
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