NHK総合のファミリーヒストリーで「小さん」師匠を扱っていた。 最後に花緑に語っている言葉で、 剣道に「守、破、離」という言葉があると言うことを語っていた。 最初は師匠に忠実に従う「守」。次の段階で師匠を乗り越えようとする、 そのための他の人にも見てもらう「破」。 そして自分だけの世界を作る「離」と言うことが必要だと語っていた。 どの分野でもそうなのだろう。
2013年1月27日。「話してみよう韓国語 中高生大会」の大会を見た。 面白いことに、指導者のカラーが良く出ている。 コンクールだから指導のポイントが同じになるはずなのに、癖がでてくるのだ。 同じところを目指しているのに、面白いものだと思う。
高校生の場合、教員との距離が大学生や社会人より密接になるので、 教授者側からの影響は大きい。 習い事として、まずは、その先生の方法で韓国語を学習してほしい(守る)。 そして卒業後も続けるなら、新しい先生の元でさらに上の世界を目指してほしい。
学習を進めるうちに、高校の時はよく分からなかったけど、 この先生の説明でよく分かったとか、あのとき、よく分からなかった発音の仕方が、 この先生に聞いたらよく分かったとなればそれで良いわけだ(破)。 しばらく勉強を続けて、あのとき、あの先生が言っていたのは、 「こういうことを、こう言う目的で言っていたんだ」、というところまで理解してもらえれば、 教えた方としては本望。すでに、自分の世界を築いていることになる(離)。
ものを習うと言うことは、どれでも同じだろう。高みに登るための訓練者というか。 同じ山を登っても、麓の階段を上った先の神社から眺める景色と、頂上からの景色は違う。 上からの景色が良いことの方が多い。
しかし、闇雲に上れば良いわけではない。高い山になればなるほど遭難の確率も高くなる。 だから、ガイドが必要なのだ。ガイドごとに注意するところ、ルートの選び方、 天候などを判断するタイミングは異なる。 しかし、そのガイドについて登り、その醍醐味を知れば何回でも登りたくなるだろうと思う。 その後、最初はガイドに教わったとおりに上ろうとするだろう(守)。 だが、そのうち他のガイドや色々な人との出会いによって、 習ったことをベースにしながらも、それを克服しようと考えつだろう(破)。 そのうちに、自分なりの登山法を確立することになる(離)。 そして自分なりの眺望を楽しむことになる。 もちろん、一休みするとか、雨の時には雨宿りすると言うことも必要。 でないと、怪我したり、息切れして倒れることになるから。
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