イスラム教とその影響 単元:イスラム教 イスラム教 1時間 その影響 0.5時間 導入: 日本では馴染みが少ない アメリカの事件 欧米の視点を経てイスラムのことが日本に流入するので、イメージが偏る。 実際、分布範囲が広い。 現在でも南アフリカに勢力拡張中(拡張中の宗教はあまりない)。 中世はイベリア半島まで勢力圏んであった。 →それだけ信仰しやすい宗教であると言うこと。 展開(1)イスラム教成立の背景とイスラム教 発祥地、アラビア半島:遊牧生活地域。部族ごとに多神教を信仰。 部族同士の争いも多く、その解消が課題になっていた…@。 メッカ:(ハンマドの生地)東西交易の要衝。神殿があり、ムハンマド一族が支配。 活発化した商業による金権支配の打破が課題…A。 @、A…庶民が平穏に暮らせる新思想が求められる(ムハンマドの時代)。 ムハンマド:40歳のころ、憑霊現象によって神の言葉を聞いたとされる。 妻より預言者を自覚させられる。 622年、一神教のユダヤ教の強いメディナに聖遷。その後630年にメッカに戻る。 イスラム教の特徴 @絶対帰依(そもそもイスラムは「絶対神への帰依を」を意味する)。 神(AL Lah=The God)は超越的な全知全能の唯一の神で、見ることが出来ない。 →像崇拝は禁止 (漫画…×、日本人形…×、場合によっては写真も。一方で、アラビア書道は発展)
A万人平等 アラーの前ではすべての人が平等。 B信徒の実践義務=六信五行 六信 唯一神(アラー) 天使 ガブリエル(ジブリール) 経典(啓典) モーセの五書 ダビデの詩篇 イエスの福音書 クルアーン(完璧なもの、アラビア語のみ) →アラビア語だけだから、コーランを唱える地域はアラビア語が共通語になる。 「啓典の民」:同じアラーの言葉を伝えられたユダヤ教、キリスト教。特別扱い。
特に五行の中で、礼拝、断食を中心に話す。 メッカの方向の分かる方位磁針、 今回のオリンピックが断食の時期に当たり、長老会議で許可が出た。 礼拝:「アザーン」を聞かせる。 展開(2):イスラム文化とヨーロッパ イスラム文化:様々な文化を取り入れたり、影響を与えることが出来る文化 万物平等の思想から、イスラム圏を超えたところとの交易も可能になるから。 中国から「アラジンと魔法のランプ」などが入っていった。 日本にはイチジク、ザクロ、獅子、琵琶などが入った ヨーロッパとの接触 ウマイヤ朝 十字軍(12世紀ルネサンス)、レコンキスタ ウィーン包囲によるトルコブームなど ・イスラム経由で様々な文化がヨーロッパに入る。 ギリシア哲学、 製紙(それまではパピルス、羊皮紙)、火薬、羅針盤、「ゼロ」など →印刷術、宗教改革、植民地化、大航海時代、代数学の発達 イスラム圏で発達した錬金術=科学の発達。 ・コーランでは音楽は禁止。 しかし、アザーンの旋律性がヨーロッパ音楽の旋律に影響を与える。 →これがなければ、ポップスは存在し得ない。 トルコブーム:トルコの打楽器が入り込む。 →これがなければ、現代のバンドは成立し得ない。 ・ヨーロッパにない概念がヨーロッパに流入。 アルカリ、アルコールのような単語がヨーロッパ言語に組み込まれていった。 →これらがルネサンスにつながった。 次回は、そのようなルネサンスの思想背景。
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