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2013年4月3日
イスラム教とその影響

イスラム教とその影響
 
単元:イスラム教
    イスラム教 1時間
    その影響  0.5時間
 
導入:
 日本では馴染みが少ない
  アメリカの事件
  欧米の視点を経てイスラムのことが日本に流入するので、イメージが偏る。
 
  実際、分布範囲が広い。
       現在でも南アフリカに勢力拡張中(拡張中の宗教はあまりない)。
       中世はイベリア半島まで勢力圏んであった。
   →それだけ信仰しやすい宗教であると言うこと。
 
展開(1)イスラム教成立の背景とイスラム教
 
発祥地、アラビア半島:遊牧生活地域。部族ごとに多神教を信仰。
      部族同士の争いも多く、その解消が課題になっていた…@。
 
メッカ:(ハンマドの生地)東西交易の要衝。神殿があり、ムハンマド一族が支配。
      活発化した商業による金権支配の打破が課題…A。
 
   @、A庶民が平穏に暮らせる新思想が求められる(ムハンマドの時代)。
 
ムハンマド:40歳のころ、憑霊現象によって神の言葉を聞いたとされる。
        妻より預言者を自覚させられる。
        622年、一神教のユダヤ教の強いメディナに聖遷。その後630年にメッカに戻る。
 
イスラム教の特徴
 @絶対帰依(そもそもイスラムは「絶対神への帰依を」を意味する)。
    神(AL Lah=The God)は超越的な全知全能の唯一の神で、見ることが出来ない。
     →像崇拝は禁止
    (漫画…×、日本人形…×、場合によっては写真も。一方で、アラビア書道は発展)

 A万人平等
    アラーの前ではすべての人が平等。
 
B信徒の実践義務=六信五行
   六信
    唯一神(アラー)
    天使 ガブリエル(ジブリール)
    経典(啓典)
     モーセの五書
     ダビデの詩篇
     イエスの福音書
     クルアーン(完璧なもの、アラビア語のみ)
      →アラビア語だけだから、コーランを唱える地域はアラビア語が共通語になる。
        「啓典の民」:同じアラーの言葉を伝えられたユダヤ教、キリスト教。特別扱い。

特に五行の中で、礼拝、断食を中心に話す。
  メッカの方向の分かる方位磁針、
 今回のオリンピックが断食の時期に当たり、長老会議で許可が出た。
 
礼拝:「アザーン」を聞かせる。
 
展開(2):イスラム文化とヨーロッパ
 イスラム文化:様々な文化を取り入れたり、影響を与えることが出来る文化
   万物平等の思想から、イスラム圏を超えたところとの交易も可能になるから。
      中国から「アラジンと魔法のランプ」などが入っていった。
      日本にはイチジク、ザクロ、獅子、琵琶などが入った
 
ヨーロッパとの接触
    ウマイヤ朝
    十字軍(12世紀ルネサンス)、レコンキスタ
    ウィーン包囲によるトルコブームなど
  
    ・イスラム経由で様々な文化がヨーロッパに入る。
      ギリシア哲学、
      製紙(それまではパピルス、羊皮紙)、火薬、羅針盤、「ゼロ」など
       →印刷術、宗教改革、植民地化、大航海時代、代数学の発達
        イスラム圏で発達した錬金術=科学の発達。
 
    ・コーランでは音楽は禁止。
      しかし、アザーンの旋律性がヨーロッパ音楽の旋律に影響を与える。
        →これがなければ、ポップスは存在し得ない。
       トルコブーム:トルコの打楽器が入り込む。
        →これがなければ、現代のバンドは成立し得ない。
 
    ・ヨーロッパにない概念がヨーロッパに流入。
      アルカリ、アルコールのような単語がヨーロッパ言語に組み込まれていった。
       →これらがルネサンスにつながった。
 
次回は、そのようなルネサンスの思想背景。

Posted by hajimet at 11:41 | Comments (0)

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