ドングリア・コンド族の娘さん
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写真−11
ドングリア・コンド族の娘さん
ドングリア・コンド族の娘さん
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2006.11.15 
失われる少数民族文化‥‥
旅行者の感傷的な目で見れば、少数民族の伝統ある独自の文化は永続して欲しいが、憲法で制定された指定部族に対する方針としては、 「伝統文化の保存よりも経済的発展を促しインド国民全体への統合を促す」 ことに重点が置かれている。従って少数民族の独自文化は消滅の方向に向かわざるを得ないだろう。寂しいことである。

本件に関し現地ガイドと少し議論した。現地ガイド曰く、「少数民族が教育を受ければ、彼らがインド社会に進出し成功するチャンスが増すので、豊かになる可能性が増えるのではないか」と。当方の意見として、「教育を受けた結果自然と共生する暮らしを捨て、都市部に移住または出稼ぎにでても、底辺の仕事しかありつけず不幸になる人が多くなるのではないかと」。当方の見解に現地ガイドもある程度は同意したようだが、本件議論しても結論がでる話ではないので途中で止めた。
少数民族の近代化に対する問題点は ベトナム北部の少数民族の旅行記 にいろいろ書いたが、インドもそれと全く同じ感想である。

近代化により少数民族の伝統が失われるのは、もはや後戻り不可能な世界的傾向である 。旅行するなら早いほうが良い。むしろ手遅れかも? チャティッシュガール州の少数民族のヒンドゥー化はこの2〜3年で進んだとも説明された。