 |
篁芳里を出た、一行は12㎞ほどはなれたカラビ市場で昼食を取った。7時に出発したのに、ここで昼になったのは「どれだけの遅さか。父母の郷邑を離れるの だ。故郷の山はすでに遠く、心はますますうらむ」と書いている。ここで食べているときに、にわか雨が降ってきて、前の川が溢れて渡ることが難しくなった。 それをやっとの事で渡って楊州へと向かっていった。
カラビ市場は楊州市広積面佳納里（カナムニ)にある。もともとカラビ、カレビと読んでいたものを漢字を当てはめた地名である。ここは付近の谷が集まる交通 の要地である。五日市が開かれることで知られる、今でも在来市場が開かれる。市場の前も川が流れている。現在は水量が少なくなっていたが、もともとかなり のものだったそうだ。これらの川が新川に集まり、北上して臨津江に注ぎ込む。
新川を渡り、揚州方面へ抜ける橋が佳納橋である。カラビの名前は、この橋がカレナム（マンシュウグルミ)で出来ていたことから来たと言われる。ここを渡り 楊州へ抜ければ。ソウルまでは一本道である。
 |
 |
 |
| 市場前の川 | カラビ市場 | 新川の佳納橋。楊州方面(手前）へ抜ける |