王宮里遺跡発掘物
百済蓮華文円瓦当 中国青磁(複製) 「首府」銘入り印像瓦

王宮里遺跡は1989年から発掘調査が行われ、2007年までに全体の3分の2が発掘された。その結果、長方形の城壁で囲まれていて、内部は傾斜面に従って壇を築いて、そこに瓦基壇の建物など、百済末期の建物が建てられていたことが確認された。その中には王宮関連施設があり、また、工房跡や焼土穴、焼土廃棄地などの生産関連施設が発見された。すでに3000点を超える遺物が発見されている。

百済時代の遺物としては、城壁、石築、建物あと、6世紀後半の瓦、「首府」銘入り印像瓦、中国の高級な青磁片などが発見されている。また、工房とともに大型トイレ、坩堝などが発見されている。坩堝は日本の飛鳥池遺跡と比較されるが、日本のものは砲弾型と椀型の物があるのにたいして、こちらは砲弾型だけ出会る。椀型は土師器に関係あるとされる。なお、新羅は茶碗型である。

それ以外にも新羅以降の寺跡なども確認されている。この寺院跡の中から「大官大寺」「王宮寺」「官宮寺」等と彫られた瓦が発見された。

トイレ遺跡(復元) 坩堝 大官大寺と彫られた瓦

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