毘盧殿


毘盧殿(비루전:ピルジョン)は観音殿(관음전:クァヌムジョン)の隣にある。釈迦の化身である毘盧紗那(びるしゃな)仏=大日如来のことである。毘盧紗那仏は、忍者が呪文をとなえるときのような「智拳印」を結んでいる。新羅時代の仏像であるが、つねに金箔を塗り替えているため、古い仏像だという印象はない。仏国寺に残る新羅仏はここの仏像と、極楽殿の仏像の二つである。

毘盧殿の前に灯籠のようなものがある。浮屠(부도:プド)と呼ばれ、高僧の舎利を祀ったものである。支柱に華麗な模様が彫られているが、高麗時代の特徴である。戦前の一時期日本に流出したがのちに戻されて今の場所に置かれた。

毘盧殿をでると、法華殿(법화전:ポッパジョン)址や羅漢殿(나한전:ナハンジョン)があらわれる。そのそばには新羅時代の石材が置かれていて、灯籠の基礎などがある。中には、新羅時代のトイレまで置かれている。

浮屠 浮屠(近影) 新羅時代のトイレ

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