研究会の大会のため大阪へ行った帰り、京都で下車。赤山禅院に行く。 大阪では京都線が事故で止まり、振り替え輸送を利用して、 地下鉄で新大阪まで行き、新幹線で京都に向かう。 紅葉シーズンでコインロッカーが中々見つからず、やっとのことで一つ確保。 京都駅から地下鉄で国際会議場駅まで行き、5番バスで修学院離宮道入り口へ。 ここから15分ほど歩く。場所は比叡山の麓に当たる。 赤山禅院は、円仁慈覚大師の遺言によって作られた。 円仁は入唐求法の旅に出たとき、書類の不備で入国を認められなかった。 そのとき、山東半島先端の石島、赤山法華院を拠点にしていた新羅人商人に助けられた。 日本人が入唐するとき、新羅人通訳を連れて行くが、 それは、彼らが山東半島を拠点にして唐側と交渉をしていたからである。 円仁は帰国するときにも、ここで新羅商人に助けられた。 そのために、赤山の明神を勧請して祀ることを遺言したのである。 法華院は9月に見ているので、こちらとしても、その神の終着点を見る事になる。 赤山禅院は元々赤山明神と言われていた。入り口に明神の鳥居が立ち、 山門には赤山禅院と書かれている。 (禅院なのに)祭神は赤山明神から泰山府君に変わっている。 本殿と拝殿があるが、神社形式ではなく、前後一直線の軸に二塔が独立して建っている。 その拝殿には正面に鏡が置かれている。 また、脇の御滝殿では唱えるべき真言が書かれている。 そして、境内の隅には羅漢像が置かれ、石仏には般若心経を書いた前掛けがかけられている。 神仏習合が非常に進んだ場所と言える。 「日本の神様も、仏様も、中国の神様も、みな同じ神様ですよ。」と言われたことが印象的だった。
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.jpg) 暗くなってきたので、赤山禅院だけで京都に戻ることにして、 5番バスに乗った。国際会議場ではなく京都駅に向かう。 しかし、バスは満員になり、道は大渋滞。 45分の予定のはずが、1時間たっても東山三条。 東山三条で係員が乗ってきて、地下鉄に振り替えするから、 京都駅に行く人はそちらを使うように指示が出た。まだ40分以上かかるそうである。 結局、大阪から京都に向かうときも、 バスで京都駅に向かうときも振り替え輸送を使うという、 珍しい体験をした一日となった。
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