5.神話の共通性 各民族はそれぞれ神話を持つ=共通点が多い。その理由は、 @伝播 卵生神話=東北アジア、竜宮伝説=太平洋地域に共通。 ノアの箱舟伝説、エデンの園→メソポタミア神話より
A人の心 人の心にそうさせる仕組みがあるのでは? Aについてユング 精神病者の心理を分析しているうちに、彼らが神話に似た話をすることに注目。 その話を知らないはずなのに、それに近い話をする。そこから、
人は生まれながらの心理的な力と無意識を共有する(集合的無意識) 外界の事象→元型(パターン)→認識。 「原像」がイメージとして、夢や神話の形で出現する。 ユングは意識の構造を次のように理解した。 意識…自我→内向、外向 ↑ 個人的無意識 ↑ 集合的無意識 ユングがそのように考えたわけではないが、 脳科学的にもパターンで認識することは分かってきている。 マルの中に二つの点があると、顔と認識する。
 顔を認識する細胞がある(サルも)。 だから、このようなパターンのものを心霊写真と見間違えることもある。 錯覚も同様。平面が突然立体に見える場合がある。
.jpg) 言語も頭の中に全ての言語が理解出来るようなものを言語中枢に持っていて、 それが各言語に合うように、いらないところは削がれたりしていく。 生まれたばかりの子供は全ての「音声」を区別できるが(r.l)、6ヶ月後には 母語の「音素」になってしまう。 いずれにしても、共通しているものを持っているから、同じような話が出来上がる。 6.最高神
呪術 ↓ 自然神 氏族の神、土地の神(氏神) ↓ 人格神へ(多神教) ↓ 最高神 ゼウス(地上)、ハデス(地下)、ポセイドン(海)(ヘシオドス「神統記」) アマテラス(古事記)
なぜ最高神が必要か。 @神々をまとめるものが必要 A神話が歴史的事実を反映している場合があるから。 トロイア征服 =トロイの木馬 ホメロス 「イリアス」(アキレス) 「オデュッセイア」 トロイ攻撃以降 cf.シュリーマン (人生の夢、13カ国語)
アテネとトロイのように、征服民族の神話に被征服民属の神話は吸収される。 日本神話も同様 アマテラス神話+(出雲神話、日向神話) =勝利は最高神の功績。 最高神の意思により民族を征服出来る=最高神が事物一切の上にある。 7.祭政一致 事業、戦闘の勝利=神々の意思による 政治(王):神霊と交換/祭儀主宰者(シャマン)→現実政治に適応
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