5月1日(日)、東京フィルのコンサートを聴きに行ってきた。 曲はシベリウスのバイオリン協奏曲と、ベートーヴェンの交響曲第3番。指揮はチョウミュンフン。
とても柔らかい解釈で、本来3つにふるところを、一つ振りで降るところも多く、オケに表現をまかせているところが興味深かった。 シベリウスは昨年夏に自分の所属しているアマチュアオケでも演奏したが、1楽章の後半クラリネットとバイオリンが掛け合いになるところなど、プロでも難しい所なんだなと改めて感じさせられた。また、ソロの響きを潰さないように、音量などの工夫が感じられた。2楽章の中間部の歌わせ方は、絶品。
ベートーヴェンは柔らかく歌わせながらも、推進力のある演奏。この指揮者は結構テンポをおとし、2楽章の後の盛り上がる直前など泊まるのではないかと思うほどにまでなるのだが、テンポの変化をあまり感じさせない。気がついたら変わっていたという感じだった。 1楽章のコーダのトランペットなどは譜面を改訂せずに演奏させていた。これだとフレーズの後半が行方不明になるが、バランスの調整がうまくできていて自然に他のパートに旋律が移っていったところが印象的だった。 さて、エロイカといえば、3楽章と終楽章のホルンであるが、この部分はオケから浮かび上がって聞こえていた。とてもきれい。全体に印のよいコンサートだった。
おしむらくは、2ndバイオリンがちょっと走り気味だったことぐらいだ。
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