ドゥルバ族のシルベラ村にて
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写真−40
ドゥルバ族のシルベラ村にて
ドゥルバ族のシルベラ村にて
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2006.11.16
頭上運搬‥‥
頭上運搬は東南アジアやアフリカ諸国・中近東・南米各地で見られると言うが、見慣れない我々にはとても新鮮である。25kg程度の荷重を持続して運ぶことが出来、水汲み・薪採り・行商などに利用されている。左右に障害物がある細道や斜面などでも運搬可能で、もっぱら女性の運搬法として行われている。

頭上運搬は頭を斜めにすればひっくり返るので、鉛直を保ち続けないといけない。当然ながら背筋を伸ばし、前を真っ直ぐ見つめながら歩くことになり姿勢が良くなる。胴体はくびれ足もスマートである。頭上運搬の習慣のある人達は年齢を重ねても背中が丸くならず背筋がビシッとして姿勢が良いと言う。「歩き方教室」の参考になるのではないだろうか。

民族衣装を着て真っ直ぐ前を見つめて歩く様は誇りにあふれている。一方、ごみごみした市街地で両手で姿勢悪く荷物を運ぶ人種はみすぼらしい。弱い立場の少数民族が誇りにあふれ、強い立場の大民族がみすぼらしいのなぜだろうか?  

日本でも瀬戸内海や沖縄・八重山諸島では最近まで頭上運搬が見られたと言う。幼少時に瀬戸内海の島に住んでいた頃に見た記憶もある。