デジア・コンド族の村
写真−39
デジア・コンド族の村
2006.11.15
カースト制‥‥
インドでは仏教、イスラム教、シーク教、ジャイナ教などが初期はカースト制の廃止を目指した。しかし全ての人間は平等であると説いた仏教は衰退し、ジャイナ教やシーク教はカースト制と妥協し今日まで命脈を保っている。イスラム教は「アッラーの前では全ての人間は平等」が大原則であるが、やはりカースト制と妥協し旧来のカーストが温存された。インド社会で如何にカーストが深く人々の意識にしみこみ、社会生活全般を強く規制しているかが分かる。
カースト制はアーリア系民族が先住民族のドラヴィタ系民族等を支配するために、土着宗教が変化しながら生まれたシステムとも言われる。現在でもカーストの上位の人にアーリア系が多く、下位の人にドラヴィタ系が多いと言われる。しかし強い民族が弱い民族を隷属させたのは歴史上世界共通現象であり、何故インドだけがこのように強く身分制度が現代まで残存するのだろうか?
さらに、ヒンドゥー教は 浄・不浄の概念 が強く、自分より下のカーストは不浄(穢れ)との 「宗教的感覚」 に支配されるため理屈では解決出来ない面が大きい。最下層民の不可蝕民もヒンドゥー教信徒であり、カースト制を当然として受け入れている。改革に命を捧げる人も多いのだが!