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チャイプン・パゴダ
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写真−124
チャイプン・パゴダ
撮影地:バゴー
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2011_2_28
日本の仏像と較べると‥‥
ミャンマーの仏像は、日本のそれに較べて表情の変化が違うと思った。
例えば、大きな寝釈迦仏はブルーのアイシャドウーと真っ赤な口紅で、足の指にはネイリングもされている。ピカピカといろいろな色に飾り立てられた仏像や、電飾の後光も賑やかである。あちこちの巨大寺院で、極彩色の電飾の後光が仏像の頭部にあったが、これはやりすぎと感じた。

較べて思い出しても、日本の仏像の姿格好とその表情は凄い。
例えば、奈良東大寺の南大門の金剛力士像は渾身の力を込めて怒りの表情を表している。筋骨は細部まで隆々としており、泣く子も黙る顔である。また、奈良法隆寺の百済観音はどこまでも優しい表情で、静かに物思いに耽っている。仏陀の教えというより、彫刻としての芸術性の極みを尽くしている感じである。人間の心の奥の表情が彫られ訴えかけてくる。

ミャンマーと日本の仏像から受ける印象の差は、「上座部仏教」と「大乗仏教」の違いだけではないと思う。日本人の特別な凝り性と、完璧性に対する執念深さがあるのではないだろうか。
日本は、時代ごとに、そして仏師ごとに、新しいモチーフを求め、新しい試みを行っている。
ミャンマーは、仏陀の教義を忠実に再現した感じである。