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農村風景
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写真−96
田植え風景
田植え風景
2010_2_24
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恵みのモンスーン‥‥
国土の大部分はベンガル湾沿いに形成されたデルタ地帯である。丘陵地は南東部のチッタゴン丘陵地帯と、北東部のシレット管区に限られる。ヒマラヤ山麓からはガンジス川、ジャムナ川、メグナ川が巨大なデルタ地帯をつくっている。
年間降水量の約80%がモンスーン季(5月末〜10月中旬)に降る。モンスーンがもたらす大量の雨は大地の乾きを潤し、ヒマラヤからの豊富な栄養分を大地に提供している。このため、土壌は肥沃で水に恵まれることから水田耕作に適している。
通常雨量のモンスーンに対しては、人々は備えが出来ており、それは生活のリズムに組み込まれている。土地無き人々が小船を集めて下流の街や島に大移動するのもこの季節である。また葦や水草の繁った沼池の水路を、数人の乗客を乗せた小船が村々の交通機関として活躍する。
ただし、望まざる過剰なモンスーンは、大洪水となり、多くの被害を及ぼす。また、モンスーン季に雨量が少ない年は、土壌は脆弱で旱魃になる。

注: 日本で言えば、モンスーンは梅雨、サイクロン(次項で記述)は台風に相当する