同徳殿
同徳殿全景

同徳殿は1938年に日本人による設計で建てられた「臨時宮殿」である。溥儀と皇后のために、公式の場、及び娯楽・生活の場としての場として作られた。 「同徳」は日満「同徳同心」に由来する。建物も日本と中国の様式を合わせた作りとなっていて、黄色い瓦は陰陽五行で中心の色、皇帝の色を表している。

同徳殿の手前には同徳門がある。平時は閉められている門だが、中国風の作りである。皇帝の至尊であることを表す黄色と赤を使い、さらに門に9×9=81の 黄色い鋲を打つ。中国では、9は最大の数であって、最も縁起の良い数と考えられていたからである。

溥儀のために建てられた同徳殿であるが、溥儀がここで生活することはなかった。日本側の盗聴を恐れていたためである。実際に不思議なことが起こり、調べた こともあったが発見されなかった。いずれにせよ公式にこの建物を使い始めたのは、1943年、李玉琴が宮后となり2階半分を使い始めてからのことであっ た。

同徳殿入り口 屋根瓦 右側の黄色い屋根が同徳殿
 
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