水時計(光明門)
 
石造殿の西館の前に、「光明門(광명문:クヮンミョンムン)」と額のかかった建物がある。もともと咸寧殿の門であったが、後に移されたものである。この建物の中に水時計、梵鐘、矢の発射台が置かれている。
 
水時計は自撃漏というもので、世宗大王(세종:セジョン)のときにできた。水が溜まると、ドラや鐘をならして時刻を知らせたもので、日時計が使えない日に時刻をはかった。現在の韓国の1万ウォン札のデザインにもなっている。
 
梵鐘は徳寿宮裏にあった興天寺(흥천사:フンチョンサ)の鐘を移してきたものである。興天寺は初代太祖(태조:テジョ)が王妃を祀るために建てた寺で、そのすぐそばに貞陵(정능:チョンヌン)という陵もあった。徳寿宮のまわりの地名が貞洞(정동:チョンドン)というのもここからきている。現在貞陵は移され、興天寺もソウル郊外に移されここにはない。矢の発射台は多くの矢を一撃で発射できるように工夫されたものである。

水時計 1万ウォン札の図柄 興天寺梵鐘 矢の発射台
 
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