仁政殿(インジョンジョン:인정전)

仁政殿は昌徳宮の正殿である。景福宮の勤政殿とよく似た作りで、中には玉座と日月五峰山図が置かれているが、建物の周りに石の欄干が取り巻いたり、魔物を防ぐような置物はない。屋根にはスモモ模様の浮き彫りがはめ込まれている。李王朝のマークである。1908年に取り付けられた。前提には勤政殿と同じく品階石が置かれている。5つの王宮の中で昌徳宮に置かれたのが最初であった。
 
ここは朝鮮王朝終焉の場である。1910年、日韓併合条約がここで結ばれたからである。その後ここは展示会場とされ、前庭の石ははがされて芝生となり、展示用に日本式の回廊が取り巻いたが、世界遺産に指定されるにあたって復元された。

仁政殿(修復前) 仁政門(現在) 仁政門(修復前)

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