百穴古墳群

京阪石山線滋賀里駅から崇福寺廃寺へ向かう山の中腹にある。古来、京都方面へ抜ける山中越の道に当たるが、今は国道が出来たため寂れている。

古墳は山腹に約60基ある。6世紀から7世紀はじめにかけて作られた、いずれも円墳と考えられるが(一部例外あり)、急斜面に作られたものが多いため、墳丘は殆ど残らず、無数の石室が斜面に口を開けている状態になっている。

石室の造りは3種類に分けられるようだが、いずれも大きな自然石をドーム状に積み上げて、天井に大きな一枚石を置くところに特徴がある。ここに2、3人が埋葬された。棺は基か石で作られたが、1基だけ石のくりぬき式の棺が半分だけ残されている。

ここからもミニチュア炊飯セットが出てくる。このような炊飯セットと石室の組み合わせは、大阪、奈良、和歌山にも多少あるが、大多数が琵琶湖の湖南地域に限られるもので、渡来系の古墳とされる。

 
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