狛坂磨崖仏(栗東)
慶州の酒が供えられている

狛坂磨崖仏は滋賀県栗東市金勝山の山中にある。周囲は花崗岩が露出していて、あたかも韓国慶州の南山を歩いているようだ。狛坂寺は9世紀初め頃創建された寺で、明治維新の頃廃寺となっているが、その境内に磨崖仏が残っている。慶州南山の七仏庵磨崖三尊像を連想させる彫りで、渡来人(おそらく新羅系)による奈良時代後期の作品とされている。

本尊の周囲にさらに磨崖仏が9体彫られているが、光背の様子などから、後から彫られたようだ。本尊の左隣りにも小柄な三尊仏があるがかなり稚拙である。

全体
三尊仏(光背の彫りが途中から変わる)
脇の三尊仏

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