五女山城は高句麗最初の都に作られた山城である。桓仁盆地の周囲の山の1つで海抜820mの奇観の山である。玄武岩の溶岩台地でできている。周囲3面(西、南、北)は100m近い崖で切り立ち、天然の要害を成している。頂上は平坦な台地で、長さ1000m、幅300mほどの中央が擂り鉢状に窪んだ靴状の形をしている。ここに紀元前37年に城を造ったとされる。頂上からは桓仁盆地が一望できる。
三方は急崖のために石塁は存在しない。五女山城で最も重要な門は西門であるが、ここには石築がある。幅3mほどで、下に行くほど狭まるようになっている。高句麗の城の作り方である甕城で構成されている。
内部には倉庫跡や建物跡が残されている。また、天池と呼ばれる2つの井戸が残され、南北14m、東西6mである。すぐ南に井戸があり、今でもわき水が流れ込んでいる。以前はケーブルが西門近くまであったそうだが、世界遺産化によって廃止となり、階段で上がっていくしかない。段数は999段。香港返還の1999年に因んだといわれる。