1 課題
韓国人の前で自己紹介。
相手には自己紹介されたことを、わかった範囲で日本語で反復してもらう。(反復の程度は事前に打ち合わせておく)。
(例) 저는 사토라고 합니다. 「佐藤さんですね」
・通じない場合は日本語、英語以外で通じさせる努力をすること(ていねいに発音し直したり、排球の動作をするなど)。
・制限時間は3分(実際は受け答えが入るので5分程度。事前に原稿はチェック済み)。
結果 ほぼ通じていた。
2 原稿(各自、一部のみ、プラバシーに関わる部分は修正した)
(A) …東京には住んでいません。千葉県に住んでいます。近くに東京ディズニーランドがあります。自転車で行けます。でも、
最近はあまり自転車に乗りません。去年二輪免許を取りました。今では400ccのバイクに乗っています。バイクはとても
便利な乗り物です。でもバイクに乗るとお金がかかります。日本の高速料金は高いです。最近ガソリン代も高くなっています。
だから節約に気をつけています。それはさておき、…いろいろなことを一生懸命やりたいです。
(B)…韓国語の講座を選択した理由は、韓国料理が好きだからです。いつか行ってみたいです。今興味のあることはヒトES細胞の
研究です。ヒトES細胞とは人体の様々な器官になれる細胞です。これを使えば、糖尿病やパーキンソン病を治療することが
出来ると言われています。しかし倫理的問題や拒絶反応など問題点が残っています。だからまだ実現には至っていません。
将来医療に関する仕事に就きたいです。
(C)…みんなで騒ぐのが大好きです。文化祭が大好きです。体育祭と英語は苦手です。手芸が好きです。冬にはよくマフラーを
編みます。部活は茶道部です。週1回活動します。季節によって茶道の道具が変わります。部員は14人です。みんな女子
です。楽しい部です。和菓子が美味しいです。子供の頃から合気道をやっています…
(D)…新宿に住んでいます。韓国人街として有名です。韓国人がたくさん住んでいます。韓国料理のお店も沢山あります。ときどき
家族でそのお店に食べに行きます。韓国料理は辛いけど、とても美味しいです。オーケストラ部にいました…高校生活は
楽しいです。いつか韓国語が話せるようになりたいです。ありがとうございました。
(E)…お菓子が好きです。よくケーキを焼きます。弟と母と一緒にそれを食べます。弟は中学3年です。サッカーが好きな少年です。
昔はよく試合を見に行きました。弟の夢はサッカー選手になることです。私の夢はアフリカでボランティア活動をすることです。
少しでも多くの人の役に立ちたいです。だから語学は重要です…。
(F)…茶道部です。和菓子が美味しいです。音楽鑑賞とダンスが好きです。小学校5年お解きからダンスを始めました。好きな
ダンスはHip Hopです。好きな歌手が○○です。好きな歌は○○です。好きな食べ物はアイスクリームです。嫌いな食べ物は
ラーメンです。好きな飲み物は紅茶です。嫌いな飲み物はコーラです…。今日が過ぎてもいつまででも私たちの友情が永遠で
あることを祈っています。
(G)…今日はソフトテニス部の思い出について話します。中学までテニスの経験がありませんでした。しかし友人に誘われて
入ることにしました。 やはり初めのうちは上手くできませんでした。しかし友人や先輩がていねいに教えてくれました。
夏休みの合宿では友人達ととても楽しい時間を過ごすことが出来たので最高の思い出になりました…部活の思い出は
大切にしたいです…。
ほぼ1時間経過。通じたと分かった瞬間表情がみるみる変わる。
【考察】 ・このようなことを年2回程度行いたい。できれば夏休み前と、年度末に(ただし事前準備、指導が必要)。
・応答を考えると、3分程度の分量は少し多いようだ。生徒の負担としては大変だが経験させるのによい。
・ほぼ助詞、過去形、고 싶다などの形を使いこなせていた。
・読ませてみると、「ㄴㄱ」,「ㅅㅈ」,「ㅗㅜ」の混乱が結構起きている事が分かる。ㅅㅈは活字体から来る混同もあるのだろう。
・簡単な듣기でも苦手。あまり練習していないことと、緊張のせいもあるので、来年以降課題にしたい。
3 ゲストの話
(最初は韓国語で)
「1996年に高校を卒業し、11年になる。(一度止めて聞き取れているかどうか確認、本人の年齢もあてさせる29歳)。
母親は30年前にソウルから来た。(ここも生徒に確認。単語単位でぶつ切りにする。この辺で「おやっ」という顔になる)。
だから日本で生まれて、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、仕事までずうっと日本にいた。韓国語より日本語の方が得意。」
(ここから日本語で)
日本で育ったことの意味、韓国に関する思い、考え、自分の中で何を克服しようとしているか、在日である自分が韓国語を
学ぶ・話すことの意味などを話してもらう。…授業終了後も30分ほど生徒と自由に話してもらうこととした。
:在日は韓国語が使えるのかという質問に、自分は 母親とは韓国語で話しているので、簡単な日常会話はできるが、
ほとんど出来ない人の方が多い。しかし、何らかの思いを持っている人も多いと答えていた。
※ゲストについては、「日本にいて日本語もかなり出来る韓国人」としか伝えなかった。在日であることに意識を転換させたかったからである。