日本海側ほど高度が高い朝鮮半島
濃くなるほど高度は高くなる

朝鮮半島の背骨をなす山地は北から咸鏡山脈、太 白山脈、小白山脈である。咸鏡山脈、太白山脈は日本海に平行に走り、小白山脈は太白山脈が折れ曲がって南西に延びる山脈である。

咸鏡山脈と太白山脈に向かって、朝鮮半島の地形 は黄海側から徐々に高くなり、太白山脈から急傾斜で日本海側に向かって低くなる。朝鮮半島自体が傾いているのである。日本海側を軸とした傾動地塊である。 この変化は今でも続いている。

そのため日本海側は山が深くなり、平野もできな いのに対して、黄海側には広い平野が広がるのだ。

このような運動が最も激しかったのは新世代中期 以降で比較的最近のことである。この時期はそれまで大陸の一部だった日本列島が大陸から離れ、東北日本、西南日本となって今の場所に移動していった時期で ある。それに併せて日本海が急速に広がった時期とも一致する。その関係で日本海側からせり上がるようになったのかも知れない。

小白山脈は別の原因でできているが、いずれにし ても高い山が多く、人の行き来がしにくいので、ここで文化や言葉が変わることが多い。小白山脈に囲まれている慶尚道に入ると、それまでと言葉が変わるのも その影響であろう。

新世代前半浸食で平になる 新生代中期から傾動地塊となる 浸 食が進み、今の地形になる

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