油山観音

新羅式石門

油山は福岡市の南にある海抜597mの山である。名前の由来は、572年に印度から来た清賀上人が、この山に生えている椿の実から油を絞り、灯油製法を伝えたことにちなむ(別の説もある)。そのとき椿から清賀上人が千手観音を三体作り、そのうちの一本を安置したところが、正覚寺の創建とされる。平安時代から室町時代まで九州の仏教文化の中心地であったが、 16世紀後半の天正年間に焼失し、元禄7(1694)年に再建された。

境内に新羅式石門がある。1890年人の修行僧が作った新羅から渡来した石門造り(説明板)で作ったとされるが、新羅式石塔を模したものである。石塔は3層 など奇数で作るが、ここのものは2層である。3層を作る前に力尽きた結果という。なぜ新羅式だったのかはよく分からない。なお、ひばり観音もあることで知られた寺である。


;油山観音正覚寺入り口 正覚寺より見た福岡市内
    
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