須玖岡本遺跡群(春日市)
甕棺墓と祭祀遺構

岡本遺跡は須玖岡本遺跡群の中の一つで、弥生時代中期(紀元前1世紀)ころの甕棺墓、木棺墓、土壙墓、祭祀遺跡、住居跡群が存在する。周囲は宅地化されてしまったが、一部奴国の丘歴史公園として保存公開されている。

遺跡群そのものは南北2キロ、東西1キロの範囲に分布し、弥生中後期の集落や墳墓が見つかり、丘陵東の低地に水田があった。また、青銅器、鉄器、ガラス製品の生産遺跡も見つかっている。

公園内には王墓の覆石とされるものもある。1899年に住宅建築のため石を動かしたところ、甕棺と前漢鏡等多くの遺物が出土した。その後近くの神社に保管されていた覆石を公園に移したものである。

周囲にこの遺跡を上回る遺跡が発見されていないことから、ここが「奴国」であったと推定されている。


小児用甕棺墓 王墓覆石 福岡空港の至近距離(小さく飛行機が写る)
    
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