青雲、白雲橋、紫霞門
手前は極楽殿、向こう側が大雄殿への階段

天王門(천왕문:チョナンムン)から左右に池を見ながら進むと、一段高い壇が見えてくる。この段の中が仏の世界「仏国」である。日本でもそうであるが、特に古い寺を見ると、まわりよりも一段高く築いて伽藍で囲んで仏の世界を表している。

仏国に入るための階段が青雲橋(청운교:チョンウンギョ)、白雲橋(백운교:ペグンギョ)である。両方合わせて32段あるが、これは仏の国が32天からなっていることを象徴している。新羅時代はこの前に池があったというので、水の上に仏の国が浮かんでいる様子がイメージできたことだろう。

これらの橋を渡り、仏からでる紫の光の霞に囲まれる世界にはいるための「紫霞門(자하문:チャハムン)」をくぐって世界にはいるわけである。門の脇にある望楼は雲の上に乗るような石組みの上に108人の人が入れるという。108は言うまでもなく、「煩悩」の数である。

仏の国の壇は、石で押さえられている。下の自然石を積み重ねた部分は新羅時代のものである。上については後に修復されたが若干議論がある。石はきれいに積み重ねている。

新羅の文化の特徴は石を木のように扱うところにある。石組もそうであるが、青雲橋、白雲橋の踊り場の下にあるアーチの石組みは特に優れている。

青雲橋・白雲橋・紫霞門 アーチ 108人の望楼 1919年、修復前の青雲橋、白雲橋

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