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似ているけど違う日韓の文化 |
ここ数年倫理を持った影響で、 社会の基底にある思想面に興味が行くようになった。 1991年、始めて韓国に行った時に、あまりにもよく似た景観や雰囲気と、 どこか違うことを感じた。 それ以来、似ているのに、違うところはどこから来ているのかに関心を持ち続けている。 最近は植民地時代になる前、日本と韓国で「近代」のとらえかたの違いが どこから来たのかに関心がある。欧米列強に対応するしかたがかなり異なっているのだ。 そして、この違いは極めて現代的な問題であるとも考えている。 日韓での問題に対する対処の仕方の違いと、根は同じように思うからだ。
もちろん、近代の捉え方の違いは、 その当時の社会や国際関係、地理的背景もあろう。 それとともに、問題に対してどのような道を選択するか判断しなければならないときに、 ある結果を選択したことについて、上記のような意識的なことの他に 無意識的な社会の基底にある思想も影響を与えていると考えることも出来る。
日中韓とも宗教文化の基礎はシャーマニズムとされる。 それが、それぞれ、神道、巫、道教となっていった。 元もが同じような機能を持っているため、お互いに教団の形で入り込むことはなかった。 また、神道は、国家のレベルの信仰にまで高められた歴史を持つ。 この3つの宗教、民間信仰はそれぞれの地域で発展した。 しかも、それぞれが、儒教、仏教、道教(日韓)の影響を受けて変質している。 あるいは、仏教、道教、儒教、キリスト教にも影響を与えて、 これらも、各地域でそれぞれ特徴を持つものに変わっていた。 ところで、宗教が流入した場合、元の要素を残しつつも、 地元の文化の影響を受けて土着化していく。 その医官点から、キリスト教と隠れキリシタンを見るのも興味深い。 これを見ることで、比較の対象や、新たなものの見方の訓練をしているようだからだ。 また、長崎のことを調べていると、唐人貿易が続いた影響で、 他の地域にはない、長崎独自に道教の影響があることが分かる。 ただ、道教が混ざり込んでいると言うだけでなく、 どの部分にどう混ざり込んでいるのか、それまでの信仰と置き換わっているのかなどと 考えるのも面白いと思う。 日韓で言えば、シャーマニズムという共通性を持ちながら、 一方で神道、一方で巫になっていったところが、日韓の違いだと言うことも出来る。 多分、韓国の法律解釈と日本の法律解釈の違いも、 この点が背景にあるのだろう。 背景を意識していかないと、 かみ合わない状態が続くように思う。
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Posted by hajimet at 22:11
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