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NHKスペシャル 新シルクロード
放映日 
執筆日 2005/1/25
ヨーヨー・マ
(本稿は、別途開設しているブログ “「新シルクロード」雑感” より転記したものです)
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25年前放映された「シルクロード」の喜多郎の音楽が素晴らしかったので、「新シルクロード」のバックグラウンドに流れる音楽についても、ヨーヨー・マを楽しみにしていた。
ヨーヨー・マが有名なチェリストである事は知っていたが、プロローグ「25年目のシルクロード」の中で、民族楽器を多用する作曲過程を約1時間観て、その音楽創りの姿勢と人柄に共感した。

いろいろな民族楽器とその奏者の即興性も取り入れ、民族音楽に新しい雰囲気を織り込んでいるのは素晴らしいが、私の感覚ではバイオリンとビオラが強すぎる感がする。これら西洋の楽器は、現在の西洋の文明と同じく自己主張が非常に強い。個人的な感覚では折角の民族楽器をもっと前面に押し出して欲しかった。ヨーヨー・マはクラシック畑の出身だからどうしてもそうなるのだろうか?

それと余計なことだが、「25年目のシルクロード」の中で若い女性のハーピストがウイグル人の経営する楽器店を訪問するシーンがあった。彼女はアメリカでは当たり前のラフな服装で店を訪れているのだが、その服装にはやはり違和感がある。

イスラム系の民族は女性が肌を極端に露出することを嫌がる。それを訪問者が自国のセンスを剥き出しにして訪問するのは如何であろうか。善し悪しとか権利とかの問題ではない。その地域の文明を尊重する謙虚な気持ちがあるかどうかの問題である。 了
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