ドングリア・コンド族
写真−46
ドングリア・コンド族
2006.11.15
森を守るのは誰か‥‥
少数民族の女性は住み慣れた森林の中で種・花・葉・根・きのこ等を集めて収入を得ると共に、森林の保全も行ってきた。女性は森林の何を守るべきか分かっている。少数民族は森と共生して生きてきた。
ところが、インド政府はオリッサ州の森林から現金収入を得るために、日本のODA融資(政府開発援助)を期待していると言う。しかも今まで少数民族が自主的に森を守ってきた実績や経験は無視したプロジェクト内容になっている。
これまでも「森林プロジェクト」という名の基に、多くの森林破壊が多額の援助金によってなされてきた。オリッサ州の「森林プロジェクト」が認可され、多額の融資が決定されたら少数民族はどうなるのだろう。森を奪われたら彼らはどうやって生きていくのだろうか?
少数民族の女性曰く、 「ここは先祖伝来の森。森を守るのにお金は要らない。私たちで出来る。ここに来たこともない森林局の人たちに何が分かるの」 。(以上インターネット情報より抜粋
)
法的規制の対象となっているにもかかわらず土地喪失の傾向は続き、森林法による山岳地の国家管理と森林資源の乱伐、ダム・鉱山開発、さらにその公害によって、少数民族の伝統的な生活基盤が崩される事例も多い。弱者が犠牲になる実態と乖離した保護は何所の国でもあるようだ。
別の立場もある。森林を周期的に焼き払う焼畑農耕は、少数民族の人口が増えると焼畑の森林を確保することが出来ないため「禿げ山」が広がってしまう。そのため焼畑農耕を禁止し、森林は国が管理するのだと。