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随想:フィットネスクラブに通う
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§2.ウォーキングマシンで仙台〜鹿児島を歩く
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身体に必要以上に蓄えられた体脂肪を効率よく燃焼させるには、過度に激しくない運動を長時間続けるのが良いとされている。このような運動を「有酸素運動」と言うことを学んだ。

フィットネスクラブには有酸素運動のための器械が各種置かれている。その中でもウォーキングマシン(トレッドミル)を主として利用している。ぐるぐる回るベルトの上を歩く器械であり、人間は定位置で足を前後に動かすだけでよい。「動く歩道」を逆方向に歩くのと同じ理屈である。その時の精神状態は、ハツカネズミが車輪のなかでぐるぐる回っている姿を想像して欲しい。
スピードや勾配を自由に設定出来、ディスプレイには走行距離や消費カロリー、心拍数などが賑やかに表示されるので楽しい。

私の場合ディスプレイによると、平坦な道を 1km歩いた時の消費カロリーは 56kcalである。従って一日に 10km歩くと消費カロリーは 560kcalとなる。また、6/100の上り勾配を10km歩くと 760kcalとなる。気分により勾配を変えて歩いている。
毎日ハツカネズミのようにベルトの上を 6〜10km歩くのは根気が必要であるが、ストレス解消にはこのような単純作業は逆に気楽で楽しい。瞑想の境地で歩いている。
参考までに、東京から新宿を超えて中野までの直線距離が 約10kmである。
(東京〜新宿の直線距離は 約6km)

汗かきの体質なので、平坦な道でも 10km歩くと体重は 約2kg減少する。
これだけ激しく汗をかく運動でも消費カロリーは僅か 560kcal、脂肪燃焼量に換算すると 62gである。
(9kcalで1gの体脂肪燃焼と仮定して)

この 560kcalは「たっぷり野菜のサラダうどん、609円」の摂取で帳消しとなる。
「日替わりランチ、504円」は 950kcalで完全にオーバーであり、食後にデザートの「マウンテンチョコバナナパフェ、504円」を戴くとそれだけで 555kcalになってしまう。
また、6/100の上がり勾配を 10km歩いた場合の消費カロリー 760kcalは「温泉卵入りスパゲッティ、609円」を食べると帳消しとなる。
(以上、ファミリーレストラン「ガスト」のメニューによる)

認識を改めた。今までの常識では、坂道を 10kmも早足で歩けば、特大のステーキとビール3本、さらにご飯3杯ほど食べても良いと思っていた。これでは体脂肪が蓄積されるのは当然である。

ウォーキングマシンに表示される走行距離と消費カロリーを毎日記録している。それによると2006年(11ヶ月間)の総走行距離は 1817kmとなった。これは東北仙台〜九州鹿児島のJRの距離にほぼ等しい。
また、総消費カロリーは 125,797kcalであり、これを脂肪燃焼量に換算すると 14kgとなる。また平均上り勾配は4.5/100であったので80,000mの山を登ったことになる。

即ち11ヶ月間で、仙台〜鹿児島に相当する距離を歩き、80,000mの登山をした結果、500mlのペットボトル 28本分の脂肪を燃焼させたことになる。燃費にすると脂肪1kg当たりの走行距離は130kmである。
ペットボトル28本が並んだ「清涼飲料水売場」を見ると、いったい身体のどこにこれほどの脂肪があったのだろうかと感慨に耽ってしまう。(他にも日常生活としての運動、基礎代謝および食事摂取による体脂肪量の増加があるので、単純に体脂肪量が 14kg減少した訳ではないが)
因みに体脂肪計による測定では、11ヶ月間の体脂肪量の減少は 4.4kgであった。

体脂肪を減少することは楽ではない。奥の細道の「松尾芭蕉」か、55歳超えて全国を歩いて日本地図を作成した「伊能忠敬」のような生活をしなければ駄目だと思っている。

                     
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