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バウルによるラロン音楽
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写真−67
ラロン音楽
ラロン音楽を演奏するバウルたち
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ラロン音楽‥‥
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ラロンは最も人気のあるバウルだそうだ。バウルとは、1弦琴のエクターラと、ドゥブキと呼ばれる太鼓を携えて村々を遊行する芸能集団(吟遊詩人)のことで、活動は19世紀および20世紀初頭にピークを迎えたが、今でも農村部では人気があるという。

彼らの音楽や生き方は、ベンガル文化に大きな影響を与えたが、特にタゴール(バングラデシュ国歌の作詞者で、ノーベル賞受賞)に与えた影響は絶大といわれる。

バウルはヒンズー教や仏教、イスラム教の影響を受けつつも、それらとは異なり、既成宗教やカースト制、特別な神々、寺院・聖域に属さないと言われている。特に修行者の心情を、恋人を想う男女の愛情になぞらえた神秘的な詩句に特徴がある。彼らが大事にするのは、音楽や詩だけでなく、既成の慣習からの脱却という点にあるともされている。

近年ではこのような宗教世界よりも、むしろ民俗音楽の一領域として人々に親しまれるようになっているようだ。

バウルは、バングラデシュの国民の大多数を占めるイスラムや、2番目のヒンドゥーとも教義が異なるので、観光的には兎も角、農民の生活の中で今後も深く根を下ろすことは難しいとの見解もある。