レポート
私が見た しのだ選挙
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■じゃ〜ん!秘話
B
<04年1月22日更新>
篠田が名乗りを上げるまで、新潟市長選は「前助役で決まり」といわれていた。途中、社民党の県議が身を乗り出したが、つぶされた。

「合併―政令市を目指す新潟市のリーダーを決める選挙が、こんなことでいいのか」と怒ったのが篠田である。
前助役陣営の候補選びは、官から民への流れに逆行し、開かれた政治に逆行し、世代交代の流れに逆行している――篠田はこう叫んで厚い壁に果敢に挑んだ。

「じゃ〜ん!」。しのだ選挙のこの奇妙なキャッチフレーズは、こうした雰囲気の中から生まれた。言い出しっぺは篠田本人である。
のちに、新潟お笑い集団NAMARAのトーク番組に出た篠田は「あれは何じゃ」と聞かれ、こう答えている。
「あの(前助役を担ぎ出した)候補者選び、何か変だとみんなモヤモヤしている。新潟市政これでいいのかと、どんより気分も広がっている。そういう気分を“じゃ〜ん!”と打ち破る青空記者がしのだ昭なんです」と。

                    ◇

実は「じゃ〜ん!」にはもう一つ、内部向けの狙いがあった。
篠田自身とその取り巻き集団が持つ「インテリ臭さ」も同時に打ち払ってしまおうというのである。本当にインテリかどうかはちょっと怪しいが「知識人的な」
「文化人的な」匂いが強すぎると、運動は広がらない。理屈先行、自己満足で終わってしまう心配がある。

まもなく事務所の壁に「じゃ〜ん!と言ったらお友達」との通達? が張り出された。

実際にやってみるとよく分かるが、人前であいさつ代わりに「じゃ〜ん!」と大声を出し、ハイタッチを交わすのにはかなりの勇気がいる。
案の定、あちこちからクレームがついた。
街宣車の「じゃ〜ん!」を聞いた市民から「ふざけているのか」との電話も寄せられた。
だが「じゃ〜ん!」は街頭でも事務所でも確実に広がっていく。

街宣車に興味を示す子供たち。「じゃ〜ん!のおじさん」と一人が近寄る。篠田はその手をうれしそうに握った。隣に母親がいる。
(してやったり…これこそが狙いだったのだ…)。そんな顔だった。

                                 (敬称略)

                      (しのだ昭応援ボランティア・小泉)
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ぽっかり青空が・・・