根曽古墳群
1号墳(前方後円墳) 2号墳(前方後円墳) 2号墳石槨

日本海側、玄界灘に面した根曽の海岸に5基の古墳がある。前方後円墳2基(1号墳、2号墳)と円墳3基である。出居塚古墳に続く古墳と考えられることと、前方後円墳がここにしかないことから、対馬県直の古墳と考えられている。

1号墳はほかの古墳から離れ、丘陵の尾根の上に築かれている。長さ30,、後円部の直径15mの前方後円墳で、後円部には板石が一枚残っている。5世紀中葉のものと考えられている。4号墳から3号墳にかけては海岸沿いに築かれ、2号墳は全長36mで中央くびれ部と後円部に石室が残っている、このうち、後円部のものは対馬伝統の箱式石棺である。中に木棺が置かれていた可能性もある。ここからは土師器、須恵器、朝鮮式陶質土器などが出てきて、6世紀後半のもののと考えられている。1、2号墳とも石が葺かれているが、いずれもすぐしたの海岸線に散在する石を使っている。

古墳群の一番奥に3号墳があるが、この古墳群唯一の石室を持つ古墳である。6世紀、終末期の頃のものと考えられる。また、5号墳は積石のみ残されている。また、海沿いの小さな岬の上には4号墳がある。前方後円墳とされるが、現状は石が転がるだけで、原形はまったくわからないが、円墳とされる。

これら古墳群は対馬下県直の本拠地である「鶏知」の入り口にあにある。ここに入ってくる船に対して、権力を誇ろうとして作られた物と考えられている。

5号墳からの眺望 3号墳石室(円墳) 4号墳(多分円墳)

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